本日衣裳付き通し
本日衣裳付き通し

本日衣裳付き通し

『歌え!悲しみの深き淵より』稽古場での稽古もいよいよ佳境に入り、今日は原則本番通りの衣裳を付けての通し稽古となりました。

先日の衣裳合わせの時に選ばれた衣裳で実際に芝居をし、それを演出家や衣裳デザイナーが確認、微調整や変更を行うための稽古でもあります。我々の規模の公演ではなかなかオーダーメイドの衣裳を使うわけにもいかず、特殊なもの以外は衣裳屋さんからお借りした服を役者の身体に合わせて手直しして使います。そのため動きの中での不具合なども見つかり、更に調整を加えなければならなくなることもあります。

今回は老いぼれ爺さんの役なのですが、出たり引っ込んだりする機会が多いせいか、着替えが多く本番中ものんびりしている暇はなさそうです。老眼鏡をかける場面が何か所かあるのですが、今日は最後の着替えでポケットから移動するのを忘れてしまい、掛けるべきシーンで眼鏡なしで演じるというポカをやらかしました。まぁ、稽古で一度失敗すれば本番では注意することができるのでこれはこれでよしと自分に言い聞かせておりますが。それと、時間ギリギリの早替えのシーンはないのですが、油断した上になにかアクシデントを起こすと出トチ(舞台に出るべきシーンで遅れてしまうこと)しかねない位の着替えはあるので、初日までに手順を整理して効率よく着替える稽古はしなければと思っております。

稽古後に衣裳さんに呼び出され、背広やジャケットの腕、スラックスの長さなど微調整のための測り直しをされました。私は平均サイズより手足が短いので、どうしてもみなさんにご迷惑をお掛けしてしまうのです。プライベートの服では自分で直したりもするのですが、今回は劇団の仲間におんぶにだっこです。

稽古場では明日が最終日。もうひと踏ん張りです。

写真は本衣裳ではなく、稽古着での稽古を半月ほど前に撮影(成毛章浩さん)していただいたものです。笑顔の先には相手役がいるのですが、そこはネタバレ防止のためにここでは隠してあります。

ボリュームたっぷりの家族の会話劇。是非、俳優座劇場(六本木)にてご覧くださいませ。

3月12日(日)~19日(日)。詳細は劇団ホームページにて。